
2025年2月14日(金) 19:30~21:00
佐渡島の高校生は授業で本を作っている ― 『佐渡に暮らす私は』『あなたと出会った佐渡』『Everyday Sado』制作秘話をみなとラボ・田口康大さんに聞く
Posted by local knowledge on January 29th, 2025
一般社団法人3710Lab(みなとラボ)は、「海と人とを学びでつなぐ」をテーマとして教育学者の田口康大さんが設立されました。HPには、「海と生きるとは何か――答えがひとつではないこの問いに向け、学校、地域、自治体に寄り添い、そして何よりも子どもたちと共に」実施されてきたさまざまなプログラムが紹介されています。
プログラムのひとつに、新潟県立佐渡総合高校の約100人の1年生が「産業社会と人間」という授業の中で1冊の本を作り上げる、という取組みがあります。生徒たち自身が、島で働く大人たちにインタビューを行い写真を撮って、1年掛かりで本にまとめるというものです。
これまでに、『佐渡に暮らす私は』(2020年度)、『あなたと出会った佐渡』(2022年度)、『Everyday Sado』(2023年度)という3冊が出版されました。はじめの2冊は、一般に市販もされました。
昨年12月のオンラインイベントで取り上げた南陀楼綾繁さんの著作『「本」とともに地域で生きる』で『佐渡に暮らす私は』を知って興味を持ち、(その時点ではこちらは既に品切れだったため)第2弾の『あなたと出会った佐渡』を早速オンラインで注文して読んでみました。高校1年生の文章と写真は良く言えばとても素直、当然ながら深みや味わいという点では正直物足りないなと思いながら読み進めたのですが……。95篇のインタビューを通読してみると、不思議なことに佐渡がものすごく魅力的でどうしようもなく行ってみたい場所のように感じられてきました。
コンテンツというものにおいては、文章や写真の表面的な巧拙よりも当事者性の強さが勝るのだ、と言えそうです。
2月14日(金)の「本の場」では、みなとラボ代表の田口康大さんをお招きして、佐渡での高校生の本づくりプロジェクトについて、また、みなとラボのその他の出版プロジェクトについて、舞台裏を含めて詳しく教えていただきます。「海洋教育」を掲げるみなとラボがなぜ本というメディアに力を入れておられるのか、じっくり伺ってみたいと思います。
「本の場」では、岩手・さわや書店の栗澤さんに教えていただいた「出版地産地消」という理念に深く共感し、これまでも一人出版社やオーラルヒストリー、「軽出版」等これからの出版文化にとって鍵となりそうなローカルな動きに注目してまいりました。みなとラボと佐渡総合高校のような出版プロジェクトが、ぜひさらに全国各地に広がってほしいという強い思いを込めて、今回は無料での開催といたします。
本イベントが取り上げる本
開催概要
イベント名称 | 佐渡島の高校生は授業で本を作っている ― 『佐渡に暮らす私は』『あなたと出会った佐渡』『Everyday Sado』制作秘話をみなとラボ・田口康大さんに聞く |
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開催日時 | 2025年2月14日 (金) 19:30~21:00 ※お申込みいただいたみなさま全員に見逃し配信を行います。イベント終了後一両日中にはアーカイブ動画配信を開始し、約1週間のあいだご視聴いただけます。 |
話題提供者 | 田口康大(たぐち こうだい) 一般社団法人3710Lab(みなとラボ) 代表理事 |
イベント形態 | Zoomミーティングを利用したオンラインイベントです。 ※お申込みいただいた方には参加URLを事前にメールにてお送りします。 |
参加料 | 無料 |
参加方法 | このウェビナー(Webinar)のみ申し込む |
購入期限 | チケットの購入期限は当日2月14日の18:00までとさせていただきます。 |
主催 | 本棚演算株式会社 |

田口康大(たぐち こうだい)
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター特任講師。
青森県生まれ。秋田県を経て、宮城県仙台市で育つ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。2013年、東京大学大学院教育学研究科に特任講師として着任。教育学・教育人間学を専門とし、人間と教育との関係について学際的に研究している。現在は、学校の授業デザインや、学校を軸にした地域づくりに取り組み、新しい教育のあり方を探求している。座右の銘は、ゆっくり急げ(Festina lente)。