ニューズレター

DXで破壊したい言葉たち

Posted by local knowledge on October 14th, 2022

「たらい回しの起源は専門家にある」があまりに面白かったので、似たような言葉で、DXで撲滅させることができそうな、あるいはDXでその言葉の価値をさらにアップデートできそうな日本語固有と思われる表現を書き出してみました。翻訳しにくい言葉が多いはずですが、そのまま外来語として海外で定着した言葉も含みます。「何がDXなのか」という面倒な議論をとりあえず脇において、悪魔の辞典っぽく解説させていただくことにしますが、日本らしい新しい価値を創出する可能性を秘めている言葉も散見されるような気もします。必ずしもその言葉を揶揄することが目的ではありません。では始めましょう。

岩盤規制:これは百害あって一理なしですね。タモリあたりにぜひ破壊してほしい。
根回し:植林を移設するとき、あるいは「俺は聞いてない」と拗ねる人に対して必要な作業。
ちゃぶ台返し:こういうヤツとは早めに縁を切った方がいいです。
判官贔屓:義理人情に弱いのは日本人の特質でしょうか。
周回遅れ:先頭を走っている気分が味わえるのなら案外悪くないかもしれません。
まったなし:民主党政権時代の野田首相が関取に見えました。実際はまっただらけでしたけど。
勇み足:相撲文化に根ざす言葉は日本の強みにできる可能性があります。「肩すかし」とか。
説得:徒労に終わることが多いので、やらない方がお互いのためです。
論点のすり替え:Youtube上の悪質な討論番組で散見される、自分を賢そうに見せるための姑息な手段。
控えさせていただく:敬語の使い方としてそもそも間違いなのでこのような使い方は控えていただきたい。
先行き不透明:当たり前です。
うだつが上がらない:ほっといてくれ。
仕方がない:そうですかね?
負け犬根性:犬に失礼だろ。
喧嘩両成敗:話をうやむやにする文化はこの頃から。
内助の功:単なる女性蔑視。
お役所仕事:縦割りと作業の断片化は行政のお家芸。これに短期間で繰り返される人事異動が加わる。
平和ボケ:ウクライナ情勢や北朝鮮から発射されるミサイルにおける私たちの態度。
流行の最先端:これに敏感なのは自我が確立していない子どもであることの証明。
本音と建前:加藤典洋著『日本の無思想』を読みましょう。名著です。
神頼み:ここに至るまでにそれなりに努力しているのであればアリですね。
やっぱり(やはり):これに続く言説についてあんたと議論するつもりはないという宣言。
絵空事:岸田首相の発言の全て。もうすぐ解散もしくは総辞職だろうな。
親方日の丸:日本のITが世界的影響力を持てないのは全てが電電公社から始まったから。
要は(要するに):物事は簡単に説明できると信じているあまりアタマの良くない人が連発する。
行き当たりばったり:ウチの会社の経営。
やぶさかでない:もっと素直に喜べ。
手弁当:ここ数年のコロナ禍で急増した仕事の名称。
弁当:こちらは海外にも輸出された立派な日本語。
駅弁大学:駅弁発祥の地は宇都宮駅なので駅弁大学の雄とは宇都宮大学のことか?
勿体無い(もったいない):NFTとかVRって電気代大丈夫なんでしょうか。
改善:抜本的な改革の拒否宣言。
生きがい:世の中には考えること自体に意味がないこともあるのです。
残業:起業するとまずこの概念が吹っ飛ぶ。
カンバン方式:関連する業者や子会社への在庫の押し付けのこと。
引きこもり:テレワーク時代にうってつけのライフスタイル(これは真面目にそう思います)。
忖度:誰でもいいのでひとつよろしくお願いします。

キリがないのでこのあたりで切り上げることにします。失礼しました。

ローカルナレッジ 発行人:竹田茂

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