複合領域

Interdisciplinary

「学際的」とは,本来、ある学問の専門領域とそれに隣接する他の領域の間に存 在する中間領域を意味する言葉ですが、現在の学際研究ではある特定の問題について様々な領域の研究者が集結する、もしくは一人の研究者が複数の領域を同時に研究するということが増えました。古代ギリシャの数学・哲学から始まった学問は近代化に歩調を合わせる形で細分化を繰り返してきましたが、行き過ぎた細分化が学際を誕生させると同時に複合領域が見直され始めた、と考えられます。これは細分化された学問が実は全て横(ヨコ)でつながっていて、特定領域の専門家であることを自覚している研究者にも積極的な他領域への往復運動が求められていることを示唆します。研究者のみならず、実業の世界、あるいは地域活動においても求められているメンタリティだと言えるでしょう。

シュレディンガーの水曜日

物質が持つ知性はどのように社会実装可能か

ラテン語の「ars」は本来「技」「技巧」「手腕」などを指す言葉ですがここから派生した「artificialis」が現在私たちが使う「artificial 」の語源で、「人工的な(人為的な)」という日本語がここに割り当てられるわけですが、この...

シュレディンガーの水曜日

自然知能を社会実装する:チューリングの功罪から、意思決定する物理「綱引き原理」へ

自然界に存在する生物や物質には、意図的な回路のような構造を持たなくても、適切な入力と出力があることにより、社会的な価値をもたらす情報処理や機能変換などの、知的機能を発現する可能性があります。...

村上陽一郎

オンラインイベント「専門家とは誰か〜専門家と専門性の実態を問う」を開催します

来たる2月19日(日曜)の14時から開催する「専門家とは誰か〜専門家と専門性の実態を問う」はこの書籍に寄稿いただいた(瀬川氏を除く)8人が集結し、今後の専門家のあり方等について議論を深めるオンラインイベントです。この8人の精鋭が揃う機会は滅...