
2025年5月9日(金)22:00~23:00
写真集の夜
飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー
第1回 鷹野隆大 『KASUBABA 2011–2020』
Posted by local knowledge on April 25th, 2025
「カスババ」とは、都市の中のカスのような場(複数)を指す、写真家・鷹野隆大さんによる造語です。
もっと立派な、もっと美しいものに囲まれていたいと願って来たのに、日々の生活の中でもっとも長く付き合ってきたのは、こんなみすぼらしい日本の風景だったのだ。残念ではあるが、それを事実として受け入れたとき、ずいぶん気持ちが楽になった。以来かれこれ十年ちかく、このような街並みに出くわすたびに、ある種の自画像として撮り続けて来た。
(『毎日写真』p.122)
「写真集の夜――飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー」、記念すべき第1回は鷹野隆大さんの『KASUBABA 2011–2020』を取り上げます。
鑑賞しようにも焦点が定まらない、どこを見ればいいのか視線がさまよってしまう、東京で暮らす人にとってまるで目に留まらないありふれた街角をそのまま撮る「カスババ」シリーズ、10年ぶりの続編写真集。
鷹野さんご自身をゲストに迎え、写真評論家・飯沢耕太郎さんとお二人で、作品ひとつひとつを眺めながらざっくばらんに語り合っていただきます。週末の夜のひととき、当オンライン・フォトブック・ギャラリーへお気軽にお立ち寄りください。
(飯沢さんコメント)
2000年代以降の日本の現代写真を文字通り牽引してきたのが鷹野隆大さん。
東京都写真美術館で開催中の回顧展も、ワクワクさせてくれる出来栄えだった。
いつでも、驚きとともに、ここまでやって大丈夫だろうかとも思ってしまう。
今回取り上げる『KASUBABA 2011–2020』も、意欲的な新作。
いろいろお話を伺ってみたい。
開催概要
名称 | 写真集の夜 飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー 第1回 鷹野隆大 『KASUBABA 2011–2020』 |
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開催日時 | 2025年5月9日 (金) 22:00~23:00 ※お申込みいただいたみなさま全員に見逃し配信を行います。イベント終了後一両日中にはアーカイブ動画配信を開始し、約1週間のあいだご視聴いただけます。 |
案内人 | 飯沢耕太郎 (写真評論家) |
ゲスト | 鷹野隆大 (写真家) |
形態 | Zoomウェビナー(Webinar)を利用したオンラインギャラリーです。 ※お申込みいただいた方には参加URLを事前にメールにてお送りします。 |
参加料 | 無料 |
参加方法 | このウェビナー(Webinar)を申し込む |
購入期限 | チケットの申込期限は当日5月9日の21:00までとさせていただきます。 |
主催 | スタイル株式会社 |
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飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)
写真評論家。詩人。1954年、宮城県生まれ。1977年、日本大学芸術学部写真学科卒業。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。主な著書に『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書1996)、『私写真論』(筑摩書房2000)、『デジグラフィ』(中央公論新社 2004)、『きのこ文学大全』(平凡社新書2008)、『写真的思考』(河出ブックス 2009)、『キーワードで読む現代日本写真』(フィルムアート社、2017)、『African Sketchbook』(Purple、2025)、『猫島からの帰還』(ふげん社、2025)などがある。
(撮影:うつゆみこ)

鷹野隆大
1963年福井県生まれ。セクシュアリティをテーマに1994年より作家活動を開始。2006年、写真集『IN MY ROOM』で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞。毎日欠かさず撮ることを自らに課したプロジェクト〈毎日写真〉を 1998 年に開始し、その中から日本特有の無秩序な都市空間の写真を集めた『カスババ』を2011年に発表。その後、東日本大震災を機に影をテーマに様々な作品制作に取り組んでいる。2021年、個展「鷹野隆大 毎日写真 1999-2021」(国立国際美術館、大阪)を開催。2022年、第72回芸術選奨文部科学大臣賞受賞(美術部門)、第38回写真の町東川賞国内作家賞受賞。
(撮影:藤澤卓也)