安藤瑠美『TOKYO NUDE 100』

写真集の夜
飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー

第3回 安藤瑠美『TOKYO NUDE 100』

Posted by local knowledge on June 17th, 2025

「あれ?東京の街ってこんなふうに見える瞬間があるんだっけ??」と少し不思議な気分でページをめくっていくうちに、「これって写真?それとも絵なの?」と感覚が混乱してくる。安藤瑠美さんの『TOKYO NUDE 100』はそんな写真集です。

安藤さんの肩書は単に「フォトグラファー」ではなく、「フォトグラファー、レタッチャー」。本書の本編につづく「MAKING」には、こんな解説が付されています。

「TOKYO NUDE」シリーズはレタッチと言われる写真加工技術を用いて制作しています。レタッチ内容に関して、当初から基本的なルールをいくつか設定しました。まず、ノイズになりそうな視覚情報(例えば、広告、電線、電柱、窓、ドア、人物等々)を削除することから始めます。……

解説につづいてレタッチ前の元写真がいくつか載せられていて、読者はそこで初めて、ノイズを脱ぎ捨てた作品たちの“異常さ”をリアルに認識できるようになるのです。

話題の写真集1冊を取り上げてオンラインでトークする「写真集の夜」、第3回は安藤瑠美さんをゲストにお迎えし、写真評論家・飯沢耕太郎さんとお二人で、新作『TOKYO NUDE 100』について語り合っていただきます。

(飯沢さんコメント)
安藤瑠美さんの『TOKYO NUDE 100』はとても面白い写真集でした。被写体になっているのは、東京を中心とした都市の建造物。レタッチによって色やテクスチャーを改変した「虚構の風景」であるにもかかわらず、「これがいまのTOKYOの姿なのだ」と思わせる、強いリアリティがあります。安藤さんが、なぜこのような作品を制作し始めたのか、どのように形にしていったのか、いろいろお聞きしたいと思っています。

開催概要

名称写真集の夜
飯沢耕太郎オンライン・フォトブック・ギャラリー
第3回 安藤瑠美 『TOKYO NUDE 100』
開催日時2025年7月11日 (金) 22:00~23:00
※見逃し配信は行いません。後日、アーカイブ動画を有料で販売する予定です。

ゲスト安藤瑠美 (フォトグラファー、レタッチャー)
案内人飯沢耕太郎 (写真評論家)
形態Zoomウェビナー(Webinar)を利用したオンラインギャラリーです。
※お申込みいただいた方には参加URLを事前にメールにてお送りします。
参加料無料
参加方法このウェビナー(Webinar)を申し込む
購入期限チケットの申込期限は当日7月11日の21:00までとさせていただきます。
主催スタイル株式会社
※プログラムの内容・時間などは予告なく変更となる可能性があります。ご了承ください。

今夜の写真集

『TOKYO NUDE 100』

『TOKYO NUDE 100』

著者:安藤瑠美

出版社:TWO VIRGINS

発売日:2025年4月25日

4,950円(税込)

飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)
飯沢耕太郎(いいざわ・こうたろう)

写真評論家。詩人。1954年、宮城県生まれ。1977年、日本大学芸術学部写真学科卒業。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。主な著書に『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書1996)、『私写真論』(筑摩書房2000)、『デジグラフィ』(中央公論新社 2004)、『きのこ文学大全』(平凡社新書2008)、『写真的思考』(河出ブックス 2009)、『キーワードで読む現代日本写真』(フィルムアート社、2017)、『African Sketchbook』(Purple、2025)、『猫島からの帰還』(ふげん社、2025)などがある。
(撮影:うつゆみこ)

安藤瑠美(あんどう・るみ)
安藤瑠美(あんどう・るみ)

1985年岡山県生まれのフォトグラファー、レタッチャー。
東京藝術大学先端芸術表現科を卒業後、アマナグループ株式会社アン入社、その後独立。
2007年エプソンカラーイメージングコンテスト2007 佐内正文賞、2019年THE REFERENCE ASIA「PHOTO PRIZE 2019」ナタリー・ハーシュドーファー選優秀作 受賞。
2025年写真集『TOKYO NUDE100』(トゥーヴァージンズ)
http://rumiando.com
https://www.instagram.com/andytrowa/