住宅をつくる人々の新しい物語

A New Story of People Who Build Houses

「住宅をつくる人々の新しい物語」では、約40年に亘って松村秀一氏が建築生産について考えてきたことや見てきたことに基づいて、建築を造る人々のこれからを物語って行くことにします。これは2023年2月に松村氏が行った東京大学での最終講義において、時間の制約から十分に触れられなかったことを物語ることでもあります。最終講義に参加できなかった方々-住生活産業や建築産業に関係する方々、そして建築学に関心のある方々、それを学ぼうとする方々-に向けても力強いメッセージを発信する機会になればと考えています。松村氏にとっては、最終講義を経た後の新たな講義デビューとも位置付けられます。1:新・建築職人論、2: 20世紀を見逃すな-フラーとイームズの教え-、3:電脳時代のクラフトマンシップ、4:閑話・昔話-日本の住宅産業の成り立ち-、5: Architecture Reimagined、6:都市の資源工学そして解築学へ、というアジェンダで展開します。

松村秀一建築塾

【レクチャ・シリーズ】:住宅をつくる人々の新しい物語:第6回(最終回)
建築学から解築学へ
松村秀一(神戸芸術工科大学・学長)

これからの建築を考えるには、先ず解体について考えなければならない。昨年11月から続けてきた「住宅をつくる人々の新しい物語」は、この「解築学」をとりあえずの最終章としたいと思う。...

松村秀一建築塾

【レクチャ・シリーズ】:住宅をつくる人々の新しい物語(第5回)
新築至上主義の終焉ー建築の寿命について考える
松村秀一(神戸芸術工科大学・学長)

このレクチャ・シリーズでは、約40年に亘って私、松村秀一が建築生産について考えてきたことや見てきたことに基づいて、建築を造る人々のこれからを物語ってきた。それは、2023年2月に行った東京大学での最終講義において、時間の制約から十分に触れら...

松村秀一建築塾

【レクチャ・シリーズ】:住宅をつくる人々の新しい物語(第4回)
日本の住宅産業の成り立ち
松村秀一(神戸芸術工科大学・学長)

現在の日本の住宅産業の形はどのように出来上がってきたのだろうか。1960年代後半に日本経済を牽引する未来の産業として使われ始めた「住宅産業」という言葉。その言葉が実体化し、様々に展開してきた半世紀の過程を辿ることで...

松村秀一建築塾

【レクチャ・シリーズ】:住宅をつくる人々の新しい物語(第3回)
ジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)に見る電脳時代のクラフトマンシップ
松村秀一(早稲田大学)

20世紀の建築、特に先端的なテクノロジーとデザインの関係を巡って、孤高の、しかも偉大な足跡を残したジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé:1901-1984)。エミール・ガレが名付け親で、13歳から鍛冶屋に弟子入りをし、ものづくりを身体...

松村秀一建築塾

【レクチャ・シリーズ】:住宅をつくる人々の新しい物語(第2回)
20世紀を見逃すな - フラーとイームズの教えー
松村秀一(早稲田大学)

しばしば建築の特殊性について次のように語るのを聞くことがある。「建築は一般の工業製品とは違って一品生産だから」。けれども、モノとしての今日の一般的な建築をバラバラに解体してみると、H型鋼にせよ、集成材にせよ、サイディングにせよ、アルミサッシ...

松村秀一建築塾

【レクチャ・シリーズ】:住宅をつくる人々の新しい物語
松村秀一(早稲田大学研究院教授)建築塾:第1回は「新・建築職人論」

松村秀一建築塾「レクチャ・シリーズ」では、約40年に亘って、松村氏が建築生産について考えてきたことや見てきたことに基づいて、建築を造る人々のこれからについて物語っていただきたいと考えています。...

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「和洋折衷」という発明 なぜ和室はなくならなかったのか?

明治維新と日本の近代化。「脱亜入欧」に代表されるように、日本は文明だけでなく文化についても西洋に接近しようと懸命だった。住宅で言えば、洋館と洋室がその象徴だ。...